「妊娠初期の症状」はだるさや睡眠障害とともにやってくる?
妊娠初期の症状
妊娠初期は妊娠4~15週を指します。
※妊娠0~1週はまだ受精していない期間です。また受精から着床までには9日程度かかります。
妊娠初期の症状としては、一般的には「頭痛」や「日中の眠気」、「不眠症」、「だるさ」、「消化不良」、「胸焼け」、「便秘」が起こったり、味や匂いに敏感になると言われています。
要因のひとつとして、月経の周期を決めたり、妊娠時の生理を止める働きを持つプロゲステロン(黄体ホルモン)の分泌により、夜の睡眠サイクルの乱れによる睡眠障害や、それにより日中の極度の疲労が引き起こされ、眠気を誘います。
また、胎盤によって生成され子宮の成長を助ける女性ホルモンであるエストロゲン(卵胞ホルモン)の分泌により、味覚や嗅覚が敏感になります。
しかし、これらの事象は妊娠時以外でも起こりうる事であり、多くの場合は、生理予定日を過ぎて1週間くらい(妊娠3週頃)たっても生理が来ない事で、妊娠検査薬を使用して気づく方が多いようです。
※ちなみに、つわりは胎芽が胎児と呼ばれるようになる妊娠10週頃から始まりますので、生理が来ないことで気づく事が多い理由のひとつだと推測します。
妊娠検査薬
妊娠検査薬が反応するホルモンであるhCG(ヒト絨毛性性腺刺激ホルモン)は受精卵の着床3日後くらいから分泌されるため、着床するまでの間は反応しません。
そのため、通常は排卵から12日前後(妊娠3週~4週頃)から検査が可能になります。
そして妊娠検査薬で妊娠が分かった時には、着床から数日経っていることになります。
妊娠初期の注意点
流産の危険性が高い時期
流産は妊娠4ヶ月半ば頃(妊娠14週頃)になると発生する可能性は低くなりますが、それまでの間は注意が必要です。
母体への物理的な衝撃は厳禁であるのはもちろん、飲み物や食べ物にも最新の注意を払うべき時期です。
例えばカフェインを多く含む飲み物や、子宮を刺激したり収縮を促すような作用のあるハーブは控えるようにしましょう。
カフェインの影響
コーヒーや紅茶などのカフェインの影響が出るのは、胎盤を通して胎児に栄養が供給されるようになってからであるため、胎齢3週ころから影響がでます。
カフェインは興奮作用があり、赤ちゃんが取り込むと心拍数が上がり、更に胎盤から供給される血流を減少させる作用があるため、胎児が貧血状態に陥り、流産、死産、早産、低体重児のリスクが高まります。
ハーブの影響
ハーブの中には子宮を収縮させる作用があるものもあり、注意が必要です。
悪影響のあるハーブ
以下のハーブについては妊娠中に飲用すると良くない作用がある事が分かっています。
※これ以外のハーブについても母体の状態や服用している薬によっては副作用がある可能性があります。
- パッションフラワー(アルカロイドが子宮を刺激する)
- リコリス(グリチルリチンが血圧を上げる)
- セージ(出血や流産を引き起こす)(禁忌)
- シナモン(抗凝血作用があるため)
- フェンネル
- ゴールデンシール(子宮の収縮を促進する)
- キャッツクロー
- デビルズクロウ(子宮の収縮作用を刺激する)
- ウィロウバーク(血小板の働きを抑える)
- ジュニパー(堕胎作用がある)
- パセリ(子宮を刺激する)
- 当帰(トウキ)
良いとされるハーブ
「ラズベリーリーフ」は分娩第2期(子宮頸部の全開大から娩出まで)の時間がやや短くなると言われており安産の効果が知られています。
但し早産を抑止する効果は確認されていません。
※妊娠中に継続して長期間使用する場合は、念のため医師の判断を仰ぐ事をお勧めします。
公開日時:2014年12月15日 00時11分
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