生後0ヶ月(新生児)の赤ちゃんの成長
この頃の赤ちゃんの様子
身体の特徴
生まれたばかりの赤ちゃんは、赤血球数が多く、また皮膚が薄いために肌がピンク色をしています。
この皮膚の特徴は、日が経つごとに赤血球数が減少し、皮下脂肪が厚くなる事で赤みが少なくなっていきます。
また、生後2日~2週間くらいは生理的黄疸が発生する場合がありますが、これは正常なものです。
体重は哺乳量の不足や、水分の蒸発、胎便、尿の排泄、脂肪の消費などによる、生理的体重減少のために、生まれてから少し減りますが、1週間程度で元に戻ります。
新生児の体温は37度前後です。
※水分不足による渇熱で一時的に38度くらいになる場合があります。
呼吸数は1分間に40〜50回程度です。
6ヶ月で35〜40、1年で30〜35と徐々に呼吸数は減少していきます。
初回の排尿は24〜48時間以内、排便(胎便)は24時間以内にあります。
※胎便は腸の分泌物と胆汁が混じった黒くネバネバした便です。3〜4日目には普通の便になります。
身体の発達
手足を曲げる屈筋が、伸ばす伸筋よりも強いため、手や足はまだ曲げられたままで、完全には伸ばせません。
しかし、もう子宮の中ではないことに気づき、伸筋も強くなっていくため、次第に伸ばすようになります。
月末くらいまでには、うつ伏せにすると頭を左右に動かし、頭を少し持ち上げられるようになります。
新生児の視界は30cm程度です。
そのため赤ちゃんに見えるのは抱っこしてくれた母親の顔だけです。
こうすることで赤ちゃんは母親の顔を覚え、識別できるようになります。
精神の発達
この時期の赤ちゃんにはあまり個性はありません。
赤ちゃんにできる唯一の表現は泣くことです。
赤ちゃんは眠ることと泣くことに多くの時間を費やします。
泣くときは、おなかが空いたときか、オムツが気持ち悪いとき、抱っこして欲しいときなどです。
大抵の場合、抱っこしてお乳をあげると泣き止みます。
新生児はハイコントラストのパターンや強い線の絵本を見せると喜びます。
食事
授乳は1日2~3時間おきです。
睡眠
睡眠は1日12~8回くらいで、2~3時間おき。
合計16~17時間です。
おもちゃ
赤ちゃん用の割れない鏡のついたおもちゃを与えると、興味深そうに鏡の部分を食い入るように見ます。
予防接種
この時期に接種できるのはBCGのみです。
BCGは2005年の法改正により、接種時期が生後6ヵ月未満の1回になりました。
これはツベルクリン反応検査がなしになったためです。
なお推奨は生後3ヶ月以降ですので、急いで接種する必要はありません。